『商道 風姿花伝』第20話

【序破急】

ご無沙汰しておりました <(_ _)>

先週の初めから、帯状疱疹を患いまして、静養しておりました。

ここ最近の無理がたたったようで、大変つらい思いを致しました。

疱疹は引きましたが、神経痛がまだ残っていて、昨日ペインクリニックに行って来ました。

これからは、無理をせずに、年齢にあったマイルドな活動を心がけたいと想っています。

さて、序破急です。

序破急とは・・・

【ウィキペディアより】

本来は雅楽の演奏についての言葉である。雅楽の唐楽などで、曲を構成する三つの部分をいい、ほぼ西洋音楽の楽章に相当する。「序」が無拍子かつ低速度で展開され、太鼓の拍数のみを定めて自由に奏され、「破」から拍子が加わり、「急」で加速が入り一曲三部構成を成す。序破急一組で楽式とも考えることができる。ただし、序破急すべてを備えていない(失われたか、始めから存在しない)曲も多い。

「序破急」の語は、猿樂、世阿彌の書『花鏡』、『三道』、『風姿花伝』で触れられているので、有名である。そのため、能からの言葉と誤解されることが多いが、元来は雅楽から発した語であった。しかし、世阿弥は、それを芸道一般に通じることと論じている。

現代日本では、物語などにおける四段構成(“起承転結”)に対する三段構成を指す概念として用いられ、舞台の“三幕構成”などの類似語として使われることがある。また、起承転結とともに小中学校の作文技法として使われる。

ということです。

商いの世界で言えば・・・ひとつの流れと言ってもいいのでしょうか。

作品をご紹介する前、その後、締めくくり・・・

一連の流れの中で、お客様の反応を見ながら、話を進めていくわけです。

基本的には、あまり難しい事をつらつら話すのは意味がありません。

ポイントだけを繰り返し繰り返し、お経を詠むように、話し続けるというのが基本です。

また、立て板に水のようにあまりに流ちょう過ぎてもいけません。

訥々と、ひっかかりながら話をするほうが、お客様は聞き耳を立ててくださいます。

大きな声でハッキリ話す部分、ささやくように話す部分があって、トークが活き活きとしてきます。

これは、歌でも同じですね。

一本調子にならないように、お客様の反応に合わせて、興味と注意を引くように話を続けるわけです。

私なら、馴染みのお客様なら自信満々に、初めてのお客様ならささやくようにします。

これは何が良いというのはなくて、その人のキャラクターや語り口によります。

自分にあった話し方を見つけることです。

話がうまいからよく売れるということでもありませんし、その逆も真なりです。

序破急のタイミングを捉えるのは、経験とカン以外にありません。

ブワーッと柔らかい話が続く中で、シャボン玉を割れないように手で押すように、ジュワーッと詰めていく。

最後はビシィーッと締めなければなりません。

最後が一番肝心です。

ここが甘いと、すべてワヤです。

この流れの『息』が味噌なんです。

世阿弥はとても簡単にさらっと書いていますが、これはたぶん書いても解らないからだろうと想います。

脳みそと神経と体で覚えないと、どうにもなりません。

その上に、センスも必要です。

ですから、商いの道は、人生の早い時期から始めないと難しいのです。  

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この記事を書いた人

萬代商事株式会社 代表取締役
もずや民藝館館長
文化経営研究所主宰
芭蕉庵主宰 
茶人

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