日本の美術と工芸 第11話2017/2/10

『我々は芸術の様式が発達していくのを目の当たりにしているが、それはいかなる外的要素や異質の要素にも影響されずに、生来の進化の力で発展したのである。』

ジェームス・ファーガスンというイギリスのインド建築史学者の言葉だそうです。

つまり、芸術の様式というのは、それ自体が自律的に発展するのだということです。

その発展には外的、異質な要素の影響は関係無い、そういうことですね。

私は日本中あちこち行きますが、人の往来の多い港町、比較的少ない山間部、どっちが

文化度が高いということも一概に言えず、それぞれが特色のある文化を培っているという

感じがします。

私の感覚では、新しい異質な文化が入って来ても、その表面を理解するだけで精一杯で、

その奥にある意味とかまではなかなか入っていけない感じがします。

同じ国の中でも、もう長いことお付き合いしている沖縄県の文化や習慣は微妙に解らない

事が多いです。

正直言えば、知れば知るほど解らない事が増える。

それが遠く離れた外国で、そもそも交流がないのであれば、ちんぷんかんぷんであるのも

当然だろうと想うんですね。

日本人は、解らない事でも、なんかグチャグチャに消化して自分たちの中に取り込んでし

しまうとう、とてつもない強力な胃袋を持って居るのかもしれません。

開国以来、いろんな外国の文化がドーッと入って来たのでしょうが、それでわが国独自の

文化といえるものが果たして生み出せたでしょうか?

外国のモノを採り入れて、まねごとをするだけが精一杯、そんな感じかも知れません。

あ、ありますね。

カラオケとか漫画(アニメ)

気付かないけどもっとたくさんあるかもしれませんね。

明治維新とか大東亜戦争の敗戦で、いろんな環境が大きく変わってしまいましたから、

まだまだまとまっていないだけで、そのうち大天才が登場して体系化すれば、それも

日本を代表する文化として歴史の残るのかもしれません。

短歌や俳句だって、けっこうな人がボチボチ楽しんでいたりしたのが、ある時突然、

天才が登場して、世に残る事になったんでしょう。

茶の湯でも、婆娑羅茶や闘茶の歴史があって、村田珠光、武野紹鴎ときて、利休で大成したんです。

能も歌舞伎もみんなそうじゃないんでしょうか。

それとその天才を生み出す、時代背景も大事でしょうね。

はなしはまたまたずれてしまいましたが、同じ文化の流入があったとしても、その国民・

民族のもっているものによって、芸術の様式というのは変わっていくんでしょうね。

タネ本は日本の美術と工藝です。

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この記事を書いた人

萬代商事株式会社 代表取締役
もずや民藝館館長
文化経営研究所主宰
芭蕉庵主宰 
茶人

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