『モノ選びの基準』2015/3/25

最近、しょーむないブログばっかりですみません。

ちょっといろんな環境の変化がありまして、前みたいに何でもぶちまけては書けなくなってしまいまして。

50歳すぎて、ちょっとは口を慎んで、穏やかで上品なブログにしたいと心がけております(^_^;)

今日は久しぶりに、硬い内容の話を。

私がよく話している『モノ選び』つまりは『どうやって良いモノを選びとるか』に関してです。

まずは、なぜそれが出来にくくなっているかを考えてみましょう。

どうやって選んだら良いか解らない=良いのか悪いのか解らない、という事ですね。

対象が人間なら、どうでしょう。

1時間ほど話せば、その人がいい人か悪い人か、ちょっとは予想がつくでしょうか。

その人に本を貸したらちゃんと返してくれるか?

さらに、お金を貸したらちゃんと返してくれるのか?

口だけ上手い人じゃなかろうか?

感じは良いけど、なんかうさんくさい・・・

等々、他人様と話をするといろんな事が頭を駆け巡ります。

つまりは、それまでの人生で経験してきたことを、総動員して、判断するわけですね。

そして、かつ、そういう判断をするときはたいてい、欲と二人連れです。

本を貸してくれ、お金を貸してくれ、というのも、考えるくらいなら端から断れば済む話です。

他人様のためとは言いながら、実は自分が善人である事を確認したいために、自分自身に決断を迫っている場合も多いと想われます。

50歳なら50歳なりの、30歳なら30歳なりの、知識と経験があって、それなりに適切な判断ができそうなものですが、それを誤るのは欲のせいなのです。

買い物に関して決断をするとき、ああでもないこうでもない、と考えますよね。

似たようなモノを買う、あるいは同様の用途を満たすために別のモノを買う。

また、あらたな利便性を求めて、買ったことのない商品を買う場合もあるでしょう。

その時の心理としては『失敗したくない』という気持ちが強いのではないでしょうか。

買って後から後悔したくない。

だから、慎重に色々検討するのでしょう。

高価なものであれば、事前にいろんな情報を集めもすると想います。

自分の知識や経験ではなく、外からにわかに取り入れた情報がそこに入ってくる。

実は、それが失敗の元なんですね。

Aという商品があったとします。

それはBという会社がCという便益の為につくった製品である。

Bという会社がCという便益の為という便益の為につくった同様の製品は他にもあるかもしれません。

それをDとすると、

AとDの違いはどうやって認識するのでしょうか?

また、Eという会社がおなじCという便益の為につくったFという商品もある。

A,D,Fはどうやって見分けますか?

その商品をその商品と認知するのは『銘柄』

つまり『ブランド』です。

B社、E社はそれぞれ、その商品が顧客に与える便益について、訴えかけます。

またB社はAとDがどういう違いがあるのかも言うでしょう。

今なら、楽天やアマゾンの顧客の意見なども参考にするでしょう。

レストランなら、食べログやホットペッパーの意見も、でしょうね。

いろんな情報を一杯頭に入れて、最後の決断をする。

消費するときは、まずは目的を定めて、購買決定をするときの条件の優先順位を自分の中で決めていると想います。

価格、品質、デザイン、ピンポイントの用途・便益、等々・・

実は、モノを造る側、売る側もこの優先順位を見抜いていて、それに合わせて商品づくりをします。

だから、惑わされるのです。

後回しになった判断基準で、落とし穴にはめられて、アララという買い物になってしまうのです。

ものごとは『当然こうなるだろう』とたかをくくっているところで、過ちを犯すものです。

では、どうすれば買い物の間違いをなくせるか、です。

結論から言って、間違いの無い買い物というのはムリだと想います。

とくに今のようにモノと情報が溢れている時代には、消費者の要求も高度になって、100発100中でそれを満たす事は困難です。

次善の策として、間違いを少なくするにはどうしたらいいか?

長い年月に渡って売られている、そんなに目立ちもしないが、継続して店頭に置かれている商品。それがいろんな意味で間違いが少ないのだろうと想います。

着物は?って・・・

眼の肥えていない人、良い染織品が解る様になりたいと想っていない人は、失敗して当たり前です。

一番大事なのは、解りたい、解る様になりたい、と想う事です。

長く着ている人が、着物を良く知っているか?

では、背広を何十年も来ている人が毛織物に精通しているでしょうか。

パンツやシャツを毎日きていても、綿製品やニットに詳しくなるわけではないでしょう。

でも、買うときに一つ一つ吟味して買う習慣をつければ、だんだんと解る様になります。

『吟味して買う習慣』これが大事なのです。

吟味しないで、ブランドと価格だけで買う。

これが大きな失敗の原因のひとつです。

買うことをしないで、初めから全部良い買い物をしようとするなら・・・

一番間違いのないのは、どなたか信用できる方の紹介で、良い呉服屋さんとお付き合いされることです。

それでも、すごく良い商品をすごくお買い得な価格で買うなんてムリですよ。

大きな失敗がない、そういう事なら上記の方法で大丈夫だと想います。

私みたいなプロの様に解る様になるには・・・

とてつもない修業と経験とお金が必要です(^_^;)

失敗がない仕入れというのは、すべての商品を買い取って、1点も見切ることなく、適正価格で全点売り切ること、です。

それを前提に仕入れ活動をしてこそ、仕入れの腕も上がるのです。

商品を借りて、たまに買い取りして、売れ残ったらホホイノホイでは、いつまでたってもダメでしょうね。

一般消費者のみなさんは、そこまでの事は当然必要ありません。

一番の失敗は着ないでタンスにしまったままにすることです。

着る場面を考えて買う。

これが一番でしょうね。

きちんと造られた着物は、そんなに着る人をガッカリさせることはありません。

あとは、自分が自信を持って、着ていけるかどうかですね。

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この記事を書いた人

萬代商事株式会社 代表取締役
もずや民藝館館長
文化経営研究所主宰
芭蕉庵主宰 
茶人

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