多和田淑子先生の九寸花織名古屋帯地になります。
柄付けは六通です。
多和田先生は首里の織物保存会の会員で、沖縄を代表する作家さんの一人です。
この作品、多和田先生らしい、柔らかく、優しい帯ですね。
多和田先生の師匠にあたる大城志津子先生には古くから大変なお世話になり、私が沖縄に通い始めた時、
まず初めに沖縄物産センターの平良社長からご紹介いただいたのが多和田先生でした。
ですから、私個人としては、一番古いお付き合いの作家さんだと言えます。
紅型の伊差川洋子さんも多和田先生からのご紹介ですし、祝嶺先生も多和田先生にお口添え頂いた、恩人と言っても良い方です。
多和田先生の作品の魅力は、お人柄がそのまま表現されたような優しさ、たおやかさ、そして気品。
特に、なめらかで艷やかな風合いは、他に類を見ないものです。
首里織の作家さん、何十人と観てきましたが、これだけ糸の魅力を引き出せる方はそうはいないような気がします。
まさに、織の宝石といっても良いでしょう。