九寸のワンポイント(太鼓腹)の名古屋帯です。
これはちょっと前に和宇慶さんから頂いた帯です。
私の指図が入っていないのでワンポイントの柄つけになっています。
原則的に私はワンポイント柄の帯は発注しません。
柄が出るとか出ないとかでクレームになることが多いからです。
ホントは前の柄は少しぐらいずれてもいいと思うのですが、お客様のご希望なので、無碍には出来ません。
それで、すべて六通、あるいは全通です。
新垣幸子先生の八重山上布帯も基本的にはワンポイントが多いのですが、ちょっと位高くなってもいいから、と六通に織ってもらってます。
和宇慶さんのこの作品は、オーソドックスな手花を多用した花織帯という印象です。
手花花織と手結の絣。これは首里の特徴です。
今は、他産地もこの技法を取り入れるところが出てきましたが、もともとは首里のものです。
手花の力強さと手結絣のシャープさ。
これに着眼すると良いでしょう。
この帯もそれを満たしているので、まさに首里らしい帯といえます。