花倉織だけを織り続ける伊藤峯子さんの作品です。
当館では3点ほどの作品をご紹介していますが、昔は伊藤さんといえば、淡い色が中心でした。そこにビビットカラーを提案したのが私で、その作品たちということになります。
また、昔の伊藤さんの作品はこの作品よりも生地が薄く、椅子に座って背もたれに持たれるとぺったんこになってしまうというお客様からの声をお届けしてから、改善してくれたのもこの作品からです。
伊藤さんは大阪出身で、沖縄でずっと制作活動をされているんですが、内地の人間として沖縄の人たちと同じ様なものはできない、という思いから、花倉織で内地好みの作品を作ろうと決めたんだと聞いています。
この作品もたいへん爽やかですよね。
緯に走る数色の色糸もその爽やかさを増しています。
花倉織は織自体が難しいので、そこにどう華やかさを加えるかというのがポイントなんですが、伊藤さんの持ち味は同系色のグラデーションだと思っています。
そこに新たな境地を開拓しようと、挑んだ作品だということになります。
首里織の中でも異彩を放つ、伊藤峯子さんの作品、ぜひおすすめしたい逸品です。